Q1 石炭はどこの国でとれて、その国では何につかわれているんですか?
<石炭はどこでとれるか>
石炭は、世界の色々な地域でとれます。右のグラフは2002年の世界の石炭生産量です。 これを見ても分かるように、アジア・アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアの様々な国で石炭は生産されています。
生産量の合計は
38億3,700万トン
(3,837,000,000トン) 。
この数字を動物とくらべてみましょう。ゾウ1頭の体重はだいたい6トンくらいですから、ゾウならおよそ6億4,000万頭(640,000,000頭)分になります。
地球で最も大きな動物はシロナガスクジラですが、それでも1頭の体重は170トン。1年間の石炭生産量はシロナガスクジラおよそ2,260万頭分です。(2,260万はだいたい東京都と大阪府に住んでいる人の数になります) 世界ではとてもたくさんの石炭が掘られていることが分かりますね。
<石炭の使いみち>
石炭の使いみちは、大きく分けると2つです。1つは発電(はつでん)、そしてもう1つは製鉄(せいてつ)です。
まず発電について説明します。私たちは毎日生活するためにたくさんの電気を使っていますが、
この電気をつくるために石炭が使われます。電気は、発電所でつくります。
発電所には火力発電所、原子力発電所、水力発電所などがありますが、石炭は火力発電所で使われます。
石炭を燃やし、熱で水をあたためて蒸気(じょうき)にします。その蒸気の力ではね車を回すと、これにつながっている発電機により、
電気がつくり出されます。
もう1つの製鉄についてですが、実は石炭は、鉄をつくるためになくてはならないものなのです。
鉄の元になる鉄鉱石に、むし焼きにした石炭(コークスといいます)と石灰石を入れて1300℃という高い温度の熱い風を
吹き込むことにより、せん鉄という鉄ができます。このせん鉄から、いろいろな製品を作り出すのです。
以上の2つがおもな使いみちですが、この他にもセメントの製造、紙・パルプの製造などにも石炭は使われています。
先進国(工業の発展している国)では、石炭はほとんど発電・製鉄に使われます。
発展途上国(工業のあまり発展していない国)では、まだ石炭を家庭で燃料にしている国もあります。
(お風呂をわかしたり、暖房(だんぼう)に使ったり、料理に使ったり・・・)
<日本はたくさん石炭を使っている!>
せっかくなので、日本について少しお話をしましょう。
日本も昔はたくさん石炭を掘っていました。しかし、石炭よりも安い石油が生産されるようになり、また、石炭を掘る条件が悪くなったため、日本の石炭生産量はどんどん少なくなっていきました。

今では、炭鉱(石炭を掘っている山)は北海道に1つと、11の小さな場所だけになってしまいました。
北海道の釧路(くしろ)市に炭鉱があります。この炭鉱では、現在海の下にある石炭を掘っています。1年間の生産量は約75万トン。11か所の小さな炭鉱で60万トン。合わせて135万トンです(2002年)。これは日本が1年間に使う石炭のわずか1%ほどにすぎません。
実は日本は世界で最も石炭を輸入している国なのです。
右のグラフを見てください。2002年に日本が輸入した石炭のは、年間およそ1億5,900万トン(159,000,000トン)で、世界全体のおよそ4分の1を占めているのです。
(つまり、日本人は1年間に1人1トン以上の石炭を使っていることになります)

では、日本はどこの国から石炭を輸入しているのでしょう。
これについては左のグラフを見てください。
日本がもっとも多く石炭を輸入している相手はオーストラリアで、全体の半分以上を占めています。
以下カナダ・中国・インドネシア・カナダ・ロシアと続きますが、最近はカナダ・アメリカからの輸入がへり、中国・インドネシアといったアジア地域からの輸入がふえています。
(※上のグラフでは日本の石炭輸入量が1億5,900万トン、左のグラフでは1億5,831万5,000トンと異なる数字になっていますが、これは集計しているところがちがうためです)